人気ブログランキング | 話題のタグを見る

犬島ハウスプロジェクト

犬島ハウスプロジェクトとは

30年前に犬島に建設された通称「ホワイトハウス」と呼ばれる、おかやま山陽高校所有の海の家をイヌ小屋に見立て、造形家・川埜龍三(かわのりゅうぞう)が奥行5m10cm×高さ3m×幅2m40cm(壁芯算定:奥行5m×幅1m90cm)の巨大な犬を造形し、恒久設置する個人プロジェクトであり、誰もが楽しめる完成度の高い作品を造り、未来への希望となることを目標にしている。

犬島ハウスプロジェクト_b0052471_2362721.jpg
入り江を隔てて400mほどの距離には「犬ノ島」があり、そこには「犬石様」と呼ばれる犬形の石が祀られている。イヌは少し怯えたように聞き耳を立て、横目で犬石様の様子を伺っているように見える。また、オープンハウス時には、鑑賞者はイヌの内部に入ることも可能となっている。ホワイトハウスから作品内部へ足を踏み入れると、 観るものによっては空から犬島を見下ろしているかのように、イヌの頭頂部に犬島の全体像が浮かんでいる。

イヌの表面は、陶板やアンティーク陶器やガラスなどのモザイクで仕上げられる。膨大な陶板タイルの制作は岡山県のみならず全国の児童や作家、有志の方に呼びかけ参加してもらう予定である。イヌは様々な人の想いに覆われる形となる。



■作品の海上輸送

造形家・川埜龍三は岡山県の南西部に位置する瀬戸内海に面した港町、笠岡市の長屋造りの蔵を改装しアトリエとして使用している。かつて笠岡地区は良質な港町として貨物運搬において重要な役割を果たしていたが、現在は主に笠岡諸島への連絡港として使用されるのみとなっている。

犬島ハウスプロジェクト_b0052471_2381967.jpg
このハウスプロジェクトでは作家アトリエと作品設置場所の地の利を活かして「ドア・ツー・ドア」運搬を試みたい。可能な限り瀬戸内の島々をつないで海を渡り、潮待ちをしながらかつての瀬戸内航路の復活を目指す。巨大なイヌが大海原を航海する場面は本プロジェクトの中でも最もドラマチックな瞬間のひとつになるはずである。

2013年、秋に完成予定。



◆犬島とは

岡山県岡山市の東南部に位置し、瀬戸内海国立公園内に位置する犬島諸島のなかで、最大の面積を有する唯一の有人島である。

犬島ハウスプロジェクト_b0052471_17341937.jpg
「犬島」という島名の由来には諸説あるが、菅原道真が左遷され九州の大宰府へ向かう途中、潮に流され遭難しかけた時に犬の鳴き声に導かれ向かった地に、かつての飼い犬に似た巨石があったことによるものと言われている。犬ノ島の山頂には、高さ3.6m、外周7.2mのうずくまった犬の形をした巨石「犬石様」が古来より島民によって祀られている。


■English
 About the Inujima Doghouse Project


犬島ハウスプロジェクト inujimahouseproject.com
名前
URL
削除用パスワード
by ryuzo3net | 2013-04-30 00:00 | 犬島ハウスプロジェクト | Comments(0)